これまでの概要
- ゲームエンジンのUnityを使ってゲームを作ろうと思い立つ
- だがしかし、想定したゲームはちっとも完成しない
- でも、ゲームを完成させた!という体験は味わってみたい
- なので、簡単に作れそうなゲームを作ってみることに
- 簡単なゲーム=アセットストアで売られているゲームの改変
- アセットストアを探して見つけ出したのがこのゲーム
The Rings
The Rings - Unity Game Template
ここらは続き
"IndieGame Developer"とかいう横文字の称号に憧れる私は困難な道(オリジナルゲーム製作)の角を曲がって隣の芝生的に青く見える道(完成ゲームのカスタマイズ)へと舵をきったのですが、だからといって見境なくそこらの完成ゲームに手を出すなんてことはしません。それなりの吟味はするんです。「歩く道を間違えるのは愚者ではない、選択を誤まるのが愚者の性だ」とは古代ギリシャの哲学者アンティステネスの言葉だったりするのはウソですが、とにかく道は変えても選択は誤まらないようにしたい。
アセットストアには様々な「完成プロジェクト」が並んでいます。アクションゲームからPRG、FPS、果てはMMOのテンプレートまでもあります。ただ、今回はできるだけサクッと楽につくりたいのでジャンルとしてはパズルゲームを選択しました。
このゲーム、動画見えてもらえれば分かると思いますが、3マッチパズルゲームとなっています。
ルールは単純で
- 縦、横、斜めに同じ色のリングが3つ並べば得点(リングは消える)
- 一つの置き場所(=Pivot)には大・中・小のリングが一つずつ置ける
- リングの置き場所が無くなったらゲームオーバー
これだけです。私はアセットストアでこのゲームのプレイ動画を見て
- 素材はこのまま使えそう
- ルールが単純なのでソースは改造しやすそう
- 単純だけど意外と中毒性がありそう
といった感想をもち、このゲームをカスタマイズの対象にしました。
お値段も10$とお手ごろで、これなら日ごろお小遣い不足に悩むお父さんも嫁、子供に気兼ねなく手を出せます、いや、家族いないけど。
ただ、タイトルを変えただけで「オリジナルゲームです」と言い切れる胆力は私にはないので、パズルのルール等を変更して何かしらのオリジナル機能を作り込むことは必要です。
例えば、時間とともに盤面(Pivotの場所)が変更されるとか、リングをPivotへ設置するのに制限時間を設けるとか、パズドラっぽく戦闘要素を付け加えるとか等々、まぁ想像するだけなら簡単ですから、ええ、想像するだけなら。
とりあえず時間の掛かりそうな機能は購入後に精査するとして、直ぐにでも実現可能なカスタマイズを決定しました。
- 3×3の盤面を4×4にする
- 得点条件(同じ色が3つ並ぶ)を「同じ大きさで同じ色が3つ並ぶ」に変える
- リングの大きさが変化するようにする
「リングの大きさが変化する」とは、例えば一つのPivotに大・中・小のリングが置かれていて小リングが消えた場合、残りのリングは大→中、中→小に変化する、といった仕様です。
なぜこんな仕様にしたのかといえば、これによって連鎖が実現できるから
ぷよぷよ等でもそうですが、パズルゲームにとって「連鎖」は非常に重要な要素になっています。一回の操作で次々に得点が加算されていく時の爽快感はパズルゲームのハイライトの1つだと言ってもよいと思います。
元のゲームではリングの大きさに関係なく同じ色が3つ並べば得点、というルールで、かつリングの大きさが変わらないので連鎖は起こりませんが、得点条件に「大きさ」の要素を加える&リングの大きさが変化するという、ちょっとした仕様を変更するだけで「連鎖」という機能が実現します。ちょっとの工夫でこの美味さ。(by 神田川) とはこのことです。
ここまで構想を巡らせて、アセットストアの「購入」ボタンを押した私。
ダウンロードしたソースコードを眺めながら先ほど決めた「ちょっとした仕様変更」についてどうしようかと考えるわけです。「ちょっとした仕様変更」なのでパッパッパッと実現するはずです。ええ、そのときは忘れていたんです。「ちょっとした仕様変更」というワードは営業の人間や上司がよく使うワードだってことを、、、「ちょっとした仕様変更だから週明けには納品できるでしょ」とか、「え?仕様変更ちょっとなのに5日もかかるの?それは土日も含んで?」とか、よく平気な顔して言えたもんだな、おい、とか、ええ、、、
ソースコードを眺めて一時間後の私が出した答えは
こりゃ、一から作ったほうが早いな
続く・・・