原カバンは鞄のお店ではありません。

Unityを使ったゲーム制作のあれこれを綴っていきます。

【Unity】3Dオブジェクトの上にuGUIを表示させる

寒の戻り

講談社が主催しているゲームクリエイター向けのDiscordに参加したけれど会話についていけずにただ眺めているだけの皆さんこんにちは。とりあえず自己紹介と作品紹介は頑張って投稿しました、反応はあまりないけど。

ただ、Discordに投稿された記事を眺めていると「こんなにもゲーム作りに情熱を注いでいる人がいるんだ」と層の厚さに驚くばかりで、交わされている会話内容も技術的な物から広報プラン的な内容まで多岐に渡っていて勉強になります。

私的にはちょっと腑抜けた状態というか、毎回unity1weekに参加する時には作品を制作→投稿するだけでなく、ブログで制作期間中の振り返り記事や作品の中で使用したアセットや技術的手法についての記事を書くまでを一区切りと考えているので、その作業全てが終わってしまった現在は「寒の戻り」とでもいうか、ゲーム制作熱がちょっとした小康状態となっているので、これからまた心を燃やしてモチベーションを上げていきたいと思います。

 

オリジナリティ

そのDiscordで気になった話題があって、それは「制作中のゲームの画面デザインが某有名ゲームに類似している事についてパブリッシャー等々から指摘されることが多い、どうしたら良いか」という相談、寄せられた意見としては「某有名ゲームのフォロワー(に見える)的作品は数多いから変えたほうが良い」というものが多かったのですが、私的には「それで製作者の個性が表現されるのであればそのままで良い」と考えます。

某ゲームに似てるからといってデザインを変えたところで、結局何かしらのゲームと類似点を指摘されるのは避けられないし、何より「真似してやろう」と思って作っているわけでもないのだから、似ているからと言って作品の中に製作者のオリジナリティが無いとか、否定されるべきとか、という批判は的外れで考慮する問題ではない、と思うからです。

製作者が「これが自分のゲームです」と胸を張って言えるのなら、既存のゲームに似てる似てないといった問題を考慮し過ぎる必要はないと思います。

(それでソフトの売上が上がるとかは別問題だけど)

 

一人称視点

現在、一人称視点で移動する3Dの脱出ゲームを作っています。

3Dゲームなのでドアや棚などのオブジェクトは3Dのゲーム空間内に配置されるのですが、プレイヤーに視点の先にあるドアノブをクリックしてドアを開ける、といった動作をさせたい場合、ドアノブ近辺に「ここら辺をクリックしてね」的なアイコンを表示させてクリックを促します。

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この処理を単純に考えると、プレイヤー側の視界となるCollider内にドアノブに設置したColliderが入ってきた時にドアノブのColliderの位置にアイコンを表示させれば良いとなりますが、そのまま素直に3D空間内にSprite等のアイコンを表示させると

  • アイコンがカメラの方を向いていない(歪んで表示される)
  • アイコンの大きさが一定でない(離れると小さく見えずらい)

といった問題が発生します。

この為、制作中のゲームでは3Dオブジェクトが映っているスクリーン位置にuGUIのImageを表示する、といった処理を行っています。

 

Camera.WorldToScreenPoint

CameraコンポーネントのWorldToScreenPointメソッドはワールド空間のpositionをスクリーン空間座標に変換することができます。
スクリーン空間座標は画面の左下端を(0,0)として右上端は(pixelWidth -1,pixelHeight -1)となる座標です。

 

試しにクリックした先の3Dオブジェクトの上にTextMeshを移動させる処理を作ってみます。

クリックしたオブジェクトの位置(position)はRayCastを使って取得できるので、その位置をWorldToScreenPointでスクリーン空間座標に変換してその位置へTextMesh(下のソースのIconObj)を移動させます。

 

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上のソースを実際に動かしてみると

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うまい具合にオブジェクトの位置へ移動させることができました。

 

【Unity】RenderTextureを使って動くパズルを作る

Instagram

ゲーム制作の進捗具合をInstagramでも投稿しようとアカウントを作ったけれどPCで投稿しようと思ったら案外面倒くさくて断念した皆さんこんにちは。なんで一回デバッグモードにせなあかんねん。

それから検索画面を開くと何故か女性のグラビアが大量に並ぶのですが何故でしょうか?特にそういったワードで検索した覚えはないんですがね。まぁ有難いけれど、タップして見ちゃうけれども。

 

たまには素直に喜ぶ

Unity1weekの評価期間が終わり結果が発表されました。私の「Supra animus quo」は予想外に高い評価を頂いて驚いています、ありがとうございます。

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評価点やランキングは随時変わっていくのですが、結果発表日(3/14 23:00頃)のランキングでは絵作り、サウンド、雰囲気の3部門で3位内に入り、総合でも3位となりました。

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他の項目もTop50内のランキングに入っており、私のUnity1week投稿作品の中では最上位の結果となりました、素直に嬉しいです。

◇楽しさ

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◇操作性

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◇斬新さ

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制作中はパズルゲームなのにパズル数は少ない(計7つ)し全体的に地味な作品なので「斬新さ」辺りでランキングに入ればなぁ、と思っていたのですがコメント欄を拝見すると作品の雰囲気と演出面を高く評価して頂けたようで本当に有難い限りです。

今後もこれを継続できるように頑張ります。

 

 動くパズル

Unityでゲーム制作をしている大抵の方なら察しがついているかと思いますが、今回の作品のメインとなっている絵が動くパズルはRenderTextureを使って実装しています。

RenderTextureはカメラで撮影した映像をTextureとして使える機能で、主に鏡的なオブジェクトやミニマップなどで使われるケースが多いです。

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作り方は簡単でCameraのTextureTarget欄に映像を出力したいRenderTextureを指定

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このRenderTextureをTextureとして使用するMaterialをQuadなどの平面オブジェクトに設定するだけです。(シェーダーはStandardで構いません)

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ここで注意が必要なのは、映像を表示する平面オブジェクトのアスペクト比はカメラ(=スクリーン)のアスペクト比(3/30訂正)RenderTextureのSize設定に合わせないと歪んだ映像が表示されるという事、スクリーン指定Sizeの設定が16:9なのに正方形の平面にRenderTextureを設定してしまうと全体が圧縮されたような画像となってしまいます。

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ここから本題

この状態からパズルを作るとしたら、現在一枚の平面に映されている映像を複数枚のパネルに分割して映るようにできれば良いわけです。

例えば画像を4分割したパズルを作る場合、左上のパネルにはRenderTextureの画像の左上1/4部分だけが映ればよい。

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 これを逆に左上のパネルを基準として考えると、RenderTextureを4倍に引き伸ばした映像の左上部分を映せばよい、となります。

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なのでMaterialのTiling(繰り返し)とOffset(開始点)を左上用に編集します。

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TilingをX,Yどちらも0.5とすることでRenderTextureを4倍に引き延ばし、OffsetはRenderTextureの位置として(0,0.5)を指定、これで左上部分だけを切り出したパネルが完成します。

後は同じ手順でOffsetを変更して残りのパネルを作ります。

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これで4分割されたパネルが完成。このパネルをバラバラの位置へ移動させておけばパズルとして成り立ちます。

 

課題

「Supra animus quo」では8分割,16分割したパズルもありますがこれも同じ要領です。Tilingで引き伸ばしてOffsetで位置を指定するだけ。

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ただ、今回はWebGL向けということで画面のアスペクト比を固定として作る事ができましたが、これをスマートフォン向けで作る場合は各端末で画面のアスペクト比が異なるため、このままでは上手くいかないと思います。

 スクリプト側で画面のアスペクト比に応じてMaterialの設定を変えるか、平面オブジェクトのサイズ(アスペクト比)を変えてあげれば同じように作れますが、ゲーム画面全体のデザインに齟齬が生まれてくると思うので、もう一工夫が必要です。

(3/30 訂正)

画面のアスペクト比によらずRenderTextureのSize設定に依存するみたいです。

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試しに画面のアスペクト比3:2の設定で、Sizeが(800,450)の RenderTextureを表示しても問題ありませんでした。

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【雑記】Unity1weekを振り返る

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映画

会社の同僚が急遽有給休暇を取ったので何事かと思ったら、「シン・エヴァンゲリオンを観る為」だと知ってビックリした皆さんこんにちは。私も今回の映画でスッキリ終わってくれるなら観に行くつもりですが、どうなんでしょう?また全員が拍手して終わる、とかないよな。

 

Unity1Week

いつの間にか評価期間が二週間となったので未だに終わってはいないのですが、開発者の視点からすると作品の投稿を終えてアップデートする予定もないので最早終了した気分です。

unityroom.com

この手のイベントは主に開発者同士が批評しあうので、どうしても褒め合いの様相を呈するのですが、今回私の作品に寄せられたコメントを拝見すると、(私からすると)それ以上に最大級の褒め言葉がズラズラと並んでいるので、有難いと言うより逆に怖いです、どうしよう。いえ、ありがとうございます。

下のリンクから遊べるので未だプレイしていない方は是非遊んでください。簡単なパズルゲームです。

unityroom.com

 

振り返る

今回の作品で登場するパズルは単純なアイデアから生まれたのですが、なぜか前述のように沢山の方が「凄い、凄い」と褒めてくるので、ここでその技術な解説(ネタ晴らし)をすると「なぁんだ・・・」とか思われそう、よってネタ晴らしは評価期間が終わった次の更新で行う事にしました。今回は開発期間の振り返りです。

 

■0日目(~2/21)

直前に線を描画するアセットLinefyを購入していた為、それを生かしたゲームをアレコレと構想する。

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元々unity1weekに投稿する作品はお題から作品を構想するのではなく、作りたいと思ったゲームをお題に合わせる形で作っていくので、お題の発表前に上の動画のようにLinefyで描かれたグリッド上をオブジェクトが移動するゲームを構想する。

グリッドの交点で方向を変更しながら障害物やら敵やらを避ける、グリッドの交点がBGMのリズムに合わせて流れてくるようにするとリズムゲーっぽくて面白そう、とかそんなことを考える。

 

■1日目(2/22)

お題が発表され今回は「回」になったことを知る。

「回」だから何かしら回っていれば良いんでしょう、と開き直って自機が自転しながらグリッド上を動くゲームを作りだす・・・

 

が、

 

どうやってもGROOVE COASTERの劣化版にしかならない事に気づく、グリッドの交点がリズムに乗って流れてくるとかそのまんまじゃないか。

というわけで練り直し。とはいっても時間はないので、作成中の脱出ゲームの方で使おうと思っていたパズルのネタを引っ張り出して実装してみる。

 

そしてこれが案外うまくいった

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■2日目(2/23)

思っていた通りにパズルは作れそうだが、普通のパズルゲームみたいにステージ制にするのは辞めようと誓う。

なぜならステージ制にするとある程度数を作らないといけないし、ステージ選択のUIも用意する必要があるし、同じ事の繰り返しでユーザも途中で飽きるだろうし、何よりもう一度書くけど数を作らないといけない=面倒くさい。

なので美術館の絵画のようにパズルが並んでいて、それをLinefyで描かれた線で繋ぎ、その線に沿ってプレイヤーが進んでいく、という形を思いつく。我ながら天才。これならそこそこの数で済むし。

というわけでこの日はオープニングのイベント部分を作って満足して終了

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■3~5日目(2/24~2/26)

パズル制作に没頭する、とは言え平日なので一日にパズル一つしか作れない。各パズルのロジックは共通だけどカメラ位置とかオブジェクトの配置等の微調整に結構時間が取られる。でもまぁ、パズルを作ってしまえば後は線で結ぶだけだしぃと、この時までは開発期間内(2/22~2/28)に開発が終わると踏んで気楽だった。

 

■6日目(2/27)

土曜日なのに会議をするという自社からの嫌がらせを受ける。会議とはいっても9割は暇だったので合間に今回の作品についてアレコレ考えていると、悪魔的なささやきが脳裏をよぎる。

 

パズル毎に場面(シーン)が展開するようにしよう。

 

それまでは広い空間に並んでいるだけだったパズルを、パズル毎に海だったり平原だったりの場所に配して、パズルを解く毎に場面が展開するようにしたら面白いんじゃないか、そんな考えが頭をよぎり、会議そっちのけで構想を巡らす。当然期間内に開発が終わらないことになるけど。

 

■7日目(2/28)

公式では開発期間最終日。

当然間に合うわけはなくパズルを配置する舞台づくりとその間を移動するロジックづくりに精を出す。バグ多発、一つ解消したら次のバグが生まれてくるとか嫌になる。

■8~10日目(3/1~3/3)

平日なので殆ど時間がとれないが何とか一通りパズルの間を移動できるようになる。

大変だったのは後半の方のテストをしようと思っても、ゲームを一から進めないといけないので目的の場所に辿り着くまで時間が掛かる事、オープニングのパズルとか何回やっただろうか。

10日目(3/3)の夜にエンディングまで完成するもWEBGLのビルドが全然終わらず投稿は翌日に持ち越しとなる。

 

■11日目(3/4)

会社から帰宅して速攻unityroomに投稿する。ありがとうございました。

 

まとめ

振り返ると開発途中で思いついた色々なアイデアが運よく融合できて良かったなぁ、という事と、相変わらず期間内に開発が終わらない、という反省点が残ります。

特に開発途中でアレコレ思いついて当初の構想と異なる作品ができるのはいつもの事なんですが、それが今回は(コメント欄等を拝見すると)良い方向に転がったのではないでしょうか。

未だ評価期間は終わっておらず最終的な評価は分かりませんが、これがラッキーパンチにならないよう、今後も精進していきたいと思います。

 

【雑記】終わりそうで終わらない一週間

助成制度

日本ゲーム文化振興財団に助成制度がある事を知り、さっそく応募要件を調べたら当の昔に助成の対象外だったことを知ってショックを受けた皆さんこんにちは。年齢差別良くない。

 

Unity1Week

前回の記事でも触れましたがunityroomというサイトでunity1weekというイベントが開催されています。

unityroom.com

今回は前回の開催から期間が短く、また何かしらのイベントと連動しているわけでもないので参加者は少ないのかな、と思っていたのですが意に反して前回と同じぐらいの作品数が投稿されているようです。

 

イベントのスケジュールして現在(3/2)は開発期間が終わり評価期間のようですが、私はいつもの通り開発期間継続中なので、unityのSceneビューと睨めっこしならがら片手間にこの記事を書いている状況です。ビルドも出来ていません、どうしよう。

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こんな気分

 

本来なら今回の作品で用いた手法についてアレコレと解説した記事を書く予定だったのですが、なんせバグを一つ潰したと思ったら別のバグが発覚して、それを直した影響で一部が作り直しになったりと、例の金融系システムも真っ青な魑魅魍魎っぷりなので・・・いや、これはみ〇ほの方が酷いか、そんな感じなのですが、取りあえずは完成したい。

 

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頑張ります。

【雑記】unity1weekの進捗報告

三寒四温

正に早春といった季節で毎日の気温の寒暖差に戸惑うより先に、unity1weekの開催ペースに戸惑いを隠せない皆さんこんにちは。

今回も私は参加予定ですが、きっといつものようにドット絵ガチ勢がランキング上位を占めると思うので、評価は気にせず完成することを目標にしたいと思います。まぁ、ランキング云々言う前に閲覧数が全く伸びないのを何とかしないといけないのですが。

 

今回のお題

今回は『回』がお題です。Twitter等を拝見するとお題の意味から連想して色々なゲームを発案されているようですが、私の場合はお題からゲーム案を練るのでなく、その時に作りたいゲームをお題に合わせて試行版として作っているので、今回も前々から構想していたゲーム案をお題に沿うように修正しながら作っています。

 

今回はこんなパズルゲーム

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パズルの形をお題の文字の形に合わせています。

 

現在の進捗

上の動画はお試しとして作ったものなので、実際の作品としては手を付けたばかりです。今日現在(2/23)ではオープニングの場面がやっとできたところ。

 

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これだけでも丸々一日掛かりました。明日からは平日なので果たして期限内にできるかどうか・・・(毎度言っている気もするけど、きっと気のせい)

 

 

 

【Unity】アセット紹介:高速描画アセットLinefyを使って線を引く

バレンタイン中止

今年も自主的にバレンタインが中止だった皆さんこんにちは。近頃では男性の言動で女性が不快に思う事はモラルの問題でなく人権問題として取り上げられるので女性に経済的な負担を強いるバレンタインなんて当然中止です。そのうち満員電車で女性に席を譲らないと差別主義者で糾弾される社会になると思います。怖い、怖い。

 

ゲームクリエータズラボ

去年末に話題となった『講談社ゲームクリエータズラボ』ですが、ついに第一期のメンバーが決定したようです。

daysneo.com

私は残念ながら一次選考で落ちてしまったのですが、こうしたインディゲーム開発者に対する支援企画が立ち上がる事は良い傾向だと思います。

どうやら二期メンバーを今年の秋ごろに募集するらしいのでそれまでに叡智を蓄えておきたいと思います。

 

一線を引く

Twitterで「~に抗議します」「~を求めます」系のハッシュタグをつけて投稿する人には一線を引くために距離を開けますが、Unityでゲーム画面上に一線を引くためにはLineRendererを主に使用します。

私も以前このブログでLineRendererを使った線描画についての記事を書いています。

www.karvan1230.com

まぁ単純に線を描画するなら上の記事でも書いたようにLineRendererで事足りるのですが、完全に個別の線を複数個描画したい場合はLineRendererを持つゲームオブジェクトを描画したい線の数だけ用意する必要があったり、線にTextureを適用したり色をつけたりする場合は個別にMaterialを用意する必要があったりと、使う場面によっては面倒くさい事があります。

なので最近、使い勝手の良さそうな描画系のアセットを購入しました。

上のリンクの概要欄に記載があるようにGPUを使用してLine等の描画を行うらしく

  • 割り当てがゼロの高速動的描画
  • CPU使用率がゼロの最速の静的描画
  • モバイル、WebGLを含むクロスプラットフォームに対応、レンダリングパイプラインに依存しない

等々が主な機能として書かれています。

 

使ってみよう

Linefyで線を描画する場合はLineRendererと異なり、線ごとにゲームオブジェクトを用意する必要はありません

スクリプト内でLinesクラスを生成し、描画する各線(Lineクラス)に始点、終点等の必要な情報を設定した後に、Drawメソッドをコールするだけです。

ただし、DrawメソッドはUpdate、FixedUpdate等で毎フレームコールする必要があります

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上のソースを実行すると

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こんな感じに線が引けます。

各線(Lineクラス)には始点、終点の色や幅を設定することができ、Textureも適用することもできます。(Materialは必要なし)

 

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始点と終点で色や幅を変えた例

 

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Textureを適用した例

 

多角形の線を描画する場合はPolylinesを使用します。多角形を構成する頂点の数と頂点の位置を指定するのはLineRendererと同じです。

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上のソースを実行した結果

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こんな感じ、polylineのisClosedプロパティをtrueに設定すると上のように閉じた図形となります。ここら辺はLineRendererと同じですね。

Polylinesも同様にDrawメソッドを毎フレームコールする必要があります。ちょっと面倒くさいなぁ、と思うかもしれませんが、考えようによってはリアルタイムに線の形状を変えられるという事なので、例えば下のようにオブジェクトの動きを追ってリアルタイムに線を描画する事も簡単にできます。

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他にもパラメータを変えて多角形を随時更新するとか、

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もうちょっと凝った使い方が知りたい場合は、サンプルシーンとしてグラフの描画やボールの軌跡描画を実装した使用例が内包されているので参考になると思います。

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その他の機能

Linefyでは線描画以外にもSpriteをDotsとして扱うことが出来たり

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ポリゴンメッシュ(Polygonal Meshes)を生成することが出来ます。

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何かと有用っぽいので今度のunity1weekで使ってみようと構想中。。。せっかく買ったし。

【雑記】窓シェーダーは良いぞ

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猫の関節

unityのアセットストアから可愛い猫のモデルを購入したので

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VeryAnimationで座った状態のアニメーションを作ろうしたら見事に土日が潰れた皆さんこんにちは。

だって、座った状態の猫の関節がどうなってるとか知らんし、写真を見ても毛に埋もれて分からんし、危うく正座した猫を作るところでした。

 

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しっぽのアニメーションがぎこちないですが、これが限界です。後ろ足の方も少し違和感がありますが、これで勘弁してください

 

窓シェーダー

限られた範囲内でしかオブジェクトを描画しないシェーダーはこれまでも何度か利用させてもらっています。

 

styly.cc

上のリンクで公開しているシェーダーの利点としてはマスクするオブジェクトと窓となるオブジェクトの対が複数個定義できることで、たとえばAというオブジェクトはaという窓を覗かないと表示できない、Bというオブジェクトはbという窓を覗かないと表示できない、という処理が簡単に実現できます。

つまり、これを利用することで「複数の窓を覗いた時、それぞれ見えるものが異なる」というギミックを作成することができます。

 

下の動画だとボックス型の各面にそれぞれ別のマスク値を設定しており、各面から見えるオブジェクトが異なっています。

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デメリットとしてはマスクするオブジェクトには必ずこのシェーダを適用しなければならない(他のシェーダと併用できない)という点にありますが、これはもう割り切るしかありません。

 

使用例

現在、製作中のゲームではパスコードのヒントを示すギミックとして使用しています。

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他にもいろいろな場面で使えそうです。ホラー的な演出にも合うかも

 

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