大雨
天気予報で「今日は曇り、一部の地域では雨が降るでしょう」と言われる「一部の地域」に住んでいる皆さんこんにちは。TVでこのフレーズを聞いた日は必ず雨が降っている気がします。先日もバケツをひっくり返したような大雨に見舞われて、自宅前の道路が冠水寸前でしたが何とか無事にやり過ごすことができました。
早期アクセス版
このブログでは何度もお伝えしていますが、自作ゲーム「W.T.」の早期アクセス版を7/17にいよいよリリースします。
早期アクセス版という事で、全5章あるステージのうち4章までをプレイすることができます。残念ながらキーボードのみでの操作となりますが(製品版ではコントローラーに対応予定)、色のないループする迷宮を舞台に数学的センスを問う問題を数多く揃えた、遊びごたえのあるアドベンチャーゲームとなっています。
プレイ時間は恐らく1~2時間程度、Windows版、Mac版どちらも揃えています。
無料の体験版もストアページからダウンロードできるので、ぜひ遊んで見てください。
GrassFlow2
7/30に開催される東京ゲームダンジョン3に「W.T.」を出展するため、試遊版の特別ステージを作成しているのですが、その中で草原を歩くシーンが必要となったので、以前このブログで紹介した草シェーダを検討してみました。
しかし、設定に手間が掛かることと、このシェーダーの特性上、拡大するとあまり草っぽくない為、他に良さそうな草シェーダがないか色々探し、以下のシェーダーを使う事にしました。
こちらのシェーダーでは草の形状をメッシュで指定できる為、拡大して表示しても違和感がなく、大量に草を生やしてもパフォーマンスに大きな影響を与える事がありません。
且つ、植栽の為のペイントツールまで用意されているので、色々な用途に応じて草を生やすことができます。
サンプルシーンの草原
植栽用ペイントツール
高性能だが使い方が難しい
上記のように草シェーダとしては高性能なんですが、実際に自身のプロダクトで利用しようとすると色々と戸惑うと思います。
例として、下の図のような地形(メッシュ)に草を生やすとした場合、
地形のGameObject、もしくは空のGameObject(サンプルシーンでは地形とは別のGameObject)にGrassFlowRendererコンポーネントを追加します。
InspectorのTerrain項目に草を生やす対象のGameObjectを指定する項目があるので、TerrainTransformの項目に地形オブジェクトを指定します。
が・・・
それだけでは「草用のマテリアルが設定されていません」的なエラーとなり、草を生やすことができません。
赤枠で囲った箇所
それじゃぁ、と普通のGameObjectと同様に草用のマテリアルを指定しようとしますが、GrassFlowのInspector上には草用マテリアルを指定できる箇所がどこにもありません。
1,2時間試行錯誤しドキュメントも読んでみましたが、全く状況は改善しません、お手上げ状態です。
仕方ないのでドキュメントに記載されているチュートリアル動画のURLを開いて、動画を確認、そこでやっと暫定的な対応ですが、なんとか草を生やすことができました。
草を生やすには
空のGameObjectにGrassFlowRendererのコンポーネントを追加した後、そこで一旦シーンを保存して、GrassFlowのサンプルシーンを開きます。
そこでGrassFlowRendererのInspectorから「Copy Component」を選択してコンポーネントの設定をコピーします。
次に先程保存したシーンに戻り
GrassFlowRendererのInspectorから「Paste Component Values」を選択して、サンプルシーンからコピーした設定を貼り付けます。
そして再度、草を生やしたい対象のGameObjectを指定すると
草を生やすことが出来ます。
マテリアルの変更も面倒くさい
草を生やす量や、草の高さ、形状(メッシュ)などの要素はGrassFlowRendererコンポーネントの設定なので、サンプルシーンからコピーした設定を変更しても問題ありませんが、色などの情報はマテリアルの設定になるので、それらを変更してしまうとコピー元のサンプルシーンのマテリアルも変わってしまいます。
上のように芝生の色を変えたい場合は、
マテリアル側の設定を変更する必要があります。
とはいえ、GrassFlowRendererのInspector上は草用マテリアルを変更する項目はないので、コピー元のマテリアルの設定を変更することになります。
なので、マテリアルの設定を変える場合は、その前にオリジナルのマテリアルをコピーして保持しておくことをお勧めします。
変更後にオリジナルのマテリアルの設定に戻したい場合は、先程と同様に、Projectタブからオリジナルのマテリアルを選択して、Inspectorから「Copy Material Properties」を選択
戻したいマテリアルを選択して「Past Material Properties」を選ぶと
オリジナルの設定に戻すことができます。
最後に
サンプルシーンの設定をコピーすることでなんとか目的の地形に草を生やすことができました。
一度草を生やすと、草に対する高さや形状、植生の範囲や密度などは簡単に変更でき、ペイントツールを使うこともできます。
ただ、新規にマテリアルを作成してそれを使う方法は未だ試行錯誤中です。
もしこのアセットについて知見のある方はご教授いただけると幸いです。